宝塚歌劇月組 『夢現無双』千秋楽 美弥るりかさん退団涙止まらず

宝塚歌劇 月組☆グランステージ『夢現無双』吉川英治原作「宮本武蔵」より☆レビュー・エキゾチカ『クルンテープ』天使の都ライブビューイングで観ました。

吉川英治原作の「宮本武蔵」を宝塚歌劇にすると、なんて美しいのでしょう。と言うのが、一番の感想です。

若かりし頃の新免武蔵(しんめんたけぞう)の役を珠城りょうさん。荒々しいのに宝塚で演じると美しい。成長した宮本武蔵は、もう珠城りょうさんのために描かれたと思うほどです。

そして、今回退団となった、美弥るりかさん。

出ているだけで、後光が射していました。一生、佐々木小次郎という名前を聞くたびに、私は、美弥るりかさんを思い浮かべることでしょう。

こんなに泣きながら舞台を見たのは、初めてです。周りもすすり泣く声が聞こえてきます。

と、私は、かなりひいき目で観ていましたが、この舞台、実は、不評だったらしいですね。

東京公演では、滅多にないことですが、兵庫県の宝塚大劇場では、不評だと空席が目立って、チケットも売れない。お客様は、はっきりしていらして、観に行かないのです。トップスターの責任問題になってしまうと言われてしまうのです。

決してトップスターのせいではないと思うのですが、歴代のトップスターさんたちは、皆さん、客席の入りを意識しますね。

昨年、台風があった日と地震があった日に私の友人が、宝塚大劇場に観に行っていたのです。どちらも、公演は中止にならずに1時間ほどの遅れで始まったらしいです。月組『エリザベート』で、愛希れいかさんの退団公演だったと思います。ガラガラだったとのこと。

その後に私が観に行った時は、満員でしたが、珠樹りょうさんが、「お客様がいらしてくださって本当に嬉しい!!」とかなりの実感がこもっていたのが印象的でした(笑)

トラブルだった日以外で、空席が目立つ公演は、内容にもあるかと思います。今回は、「宮本武蔵」です。よくぞ珠城りょうさんを猛々しい格好をさせたと思ってしまうのです。が、そこは、宝塚、“汚くても綺麗”なのです。

そして、月組、もちろん、美弥るりかさんの退団でもあるのですが、月城かなとさん、暁 千星さんと綺麗どころが固めています。私は、この組大好きですが、・・・・

ふと、思います。珠城りょうさんの前になぜトップに美弥るりかさんがならなかったのでしょうか?当時を思い浮かべてしまいます。

龍真咲さんがトップの頃、いつも珠城りょうさんが出ていて、当時、バウホール公演で、『月雲の皇子』を観に行ったことがありました。珠城りょうさん主演で、相手役が咲妃みゆさん、鳳月 杏さんも出演していたのです。私は、どちらかと言うと、この作品では、鳳月 杏さんの方が良かったのですが、初めて、珠城 りょうさんも上手いということがわかったのです。

龍 真咲さんが退団した時、愛希れいかさんは、劇団の要望で、珠城りょうさんを補佐するということで、残られたと聞きました。珠城りょうさんのファンは、ガタイが良くて、男っぽい人が好きという方が多いですが、実際は、お顔は小さく、細くてスタイル良いですよね。

早くから役がついている方の悩みはきっとさくさんあることでしょう。

天海祐希さんも男役10年と言われているのに、わずか6年半でトップスターになってしまいました。

当時も、久世星佳さんをなぜトップにしない、といっぱいたたかれていました。天海祐希さん主演の『風と共に去りぬ』を新人公演で、同期の姿月あさとさんがなさっていたのです。しかも姿月あさとさんの方が歌は上手かったのです。

色々観てくると、トップになる人が一番上手いのではないし、むしろ脇役の方の方が、踊れるし歌も上手い人が多い。でもトップになる方は、華があると思うので、適材適所なのではと、最近は思います。

退団を惜しまれる美弥るりかさんですが、舞台を観て、嬉しかったのは、きちんと美弥るりかさんの魅せ場を作ってくださったこと。2番手でのさよならショーなんて、なかなかないですよね。

『グランドホテル』での涼風真世さんの役をなさったときも当時は、トップスターの役だったし、月組では、常に重要な役をなさっていましたね。

前回の『アンナ・カレーニナ』もバウホールでありながら、全国の映画館でのライブビューイングまであったりと、トップスター扱いでした。

最後のご挨拶で、

「1993年に宝塚劇場で涼風真世さんの『グランドホテル』を観て、宝塚の男役になるって決めました」とのこと。

宝塚歌劇団に入団できる人は、初めから決まっているのではないかと思います。運命とともにご本人の並々ならぬ努力。そして、時の運。誰かの退団、組み変え、さまざまな偶然?というか、運を持っている方だと思います。

美弥るりかさん、羽を背負った姿を観たかった、トップになってほしかった、涙、涙でしたが、子どもさんの時に宝塚劇場にいらして、ここに入ると決め、バレエや歌を習って、見事に合格。そして、たくさんのファンの方に愛され、ご本人の笑顔を観ると、演りきったという清々しさを感じました。

退団後は、どうなさるのでしょうか東京公演もありますね。見届けていこうと思います。




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